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「ん・・・」

うすっらと目を開け、身体を伸ばした。
ゆっくり起き上がると肩から夜着が滑り落ち、ふくよかな乳房があらわになる。慌てて前を合わせる。

「アレクセイが着せてくれたのかな・・・」

ドアがノックされた。

「どうぞ」

洗面器と水差しをワゴンに乗せたリザが入ってきた。

「お目覚めでございますか?お顔を洗ってさっぱりなさいませ」
「うん、ありがとう」

リザが洗面器に湯を注いでくれる。髪を束ね、顔を洗うと確かにさっぱりする。

「アレクセイは?」
「馬屋に行かれたようでございますよ」

カーテンを開けるためにリザが窓際に立つと、庭で馬に乗るアレクセイが見えた。

「雪が止んだようですね。アレクセイ様が馬にお乗りですわ」
「そうなの?」

タオルで顔を拭きながら窓際によると、馬に乗っているアレクセイが見る。

「リザ、着替えるから服とコートを出して」
「はい」

リザより素早くクローゼットからズボンを出そうといたユリウスをリザが止めた。

「だめですよ。こちらをお召しになってくださらないと」
「え~これ?」
「さようでございますよ」

ぷっとほほをふくらませるユリウスを気にもせず、リザは下着からすべてを用意し、テキパキと着替えさせた。

更新日:2017-03-22 23:51:37

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