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ガリーナ、君が守ってくれなかったら、ぼくはここにいないと思う。
君は、ぼくのために、ぼくなんかのために自分とお腹の赤ちゃんを犠牲にしてくれた。
とても大いなる愛だとアレクセイは言ったよ。ぼくもそう思ってる。
君がいてくれたから、ぼくはアレクセイと生きていく決心がついたんだよ。

本当に君は温かい人だね。
初めて会った時から、君はぼくを温かく包んでくれた。

吹雪に怯えるぼくを優しくなだめてくれた。
家事なんてしたことのないぼくに、丁寧に根気よく教えてくれたね。
包丁の持ち方ひとつ知らなかったんだから驚いたでしょう。
君のおかげで、今では一人で家事をこなせるようになったよ。
まだ時間はかかるけれど。

アレクセイは毎日帰ってくるわけじゃないから、心配で不安になるけど、そんなときは君の言葉を思い出すようにしているんだ。


「彼が何を考えていても、なにをしていても、全部わたしと共ある。
愛は手をこまねいているだけではだめよ」

更新日:2016-10-29 15:20:10

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