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小説

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齢月


「・・・い・・たっ・・・」

下腹部に鈍い痛みが走った。
2~3日前から腰のあたりが鉛を抱えたようにだるかった。
ズボフスキーのところにいた頃、ガリーナに言われた。

「毎月きちんと来ないの?」
「うん、来たり来なかったり。半年くらいなかったこともある・・・」
「まあ・・・」
「だめなの?」
「普通は毎月来るものよ、女性なら。初めて来たときからそうだったの?」
「わからない。だけど、ユスーポフ家にいた頃から毎月なんてなかった」

ガリーナはため息をついた。女性なら当たり前に来る毎月のもの。わずらわしいと思わないこともないが、これは健康状態のバロメーターでもある。

「ユリウス、精神的負担が大きかったりすると、不順になったりすることもあるって聞いたことあるわ。まずは、落ち着いて穏やかに暮らすことが大切ね」

優しくほほ笑むガリーナに言われてもユリウスは実感がわかなかった。
記憶にある限りでは、半年ないことなどざらだった。それに対して、特別危機感もなく過ごしてきたと思う。
女性特有の現象がそれほど大切だと思ったこともなかったのだから。

更新日:2016-10-17 23:35:22