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小説

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無邪気な子猫にご用心!

トースト、スープ、サラダ、ソーセージ、スクランブルエッグ、ベイクドトマトに、
フルーツ、ヨーグルト、オレンジジュースと───
まるでホテルで迎える朝のようにボリューム感たっぷりの朝食が、
ダイニングテーブルの上に並べられている。

どうやら今朝は洋食らしい。

「宮野、毎朝、わりぃな」と新一は朝からまともな食事にありつけるとあって、
嬉しそうな顔で志保に礼を言うと椅子に腰を降ろした。

朝メシを前にしたら、今朝のハプニングなど頭の中から消し飛んでしまった。

「オメーも一緒に食べようぜ」

新一に促されて志保も朝食の席につく。

「いただきます!」と元気な声であいさつすると、新一は早速トーストにかぶりついた。
身体が元に戻ってからは食欲も旺盛だ。

「宮野、今日は俺、何も予定がないから……
どこかへ連れていってやるよ」

「あら? いいの? 工藤君、嬉しいわ」

志保が朝からまぶしいほどの笑顔を浮かべる。

(ほんと、こいつ、素直に喜んだ顔するな。
これがあの灰原哀だったとはね)

いまだに彼女の変貌ぶりには新一も半信半疑だ。

しかしながら、元々彼女は男が放っておかない美人──。
その上、こうも素直でいてくれるのなら、新一でさえ例外ではない。
何でもしてやりたという気にはなってくる。

「それでどこか行きたいところはあるか?
俺はどこでもいいぜ」

「そうね……私、服が買いたいわ。
ほとんど洋服を持ってないのよね」

志保は阿笠博士に買ってもらった最低限の着替えしか持っていない。

どうして自分の服も下着もないのかと博士に尋ねたところ……

「あっ、いや、それがの……そうじゃった! 
うっかりわしが戸締りを忘れてしまってのう、
泥棒に志保君のものだけ全部盗まれたんじゃよ」

博士の苦し紛れの嘘に、とても素直な彼女は…………
「変態の泥棒なのね」と思いっきり嫌そうに顔をしかめた。

これから次第に寒くなってくるし、季節にあった新しい服が欲しかったのだ。

更新日:2016-10-28 17:40:37

Irregular Lover ~ 新志 【コナン二次創作】