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シンジvsサトシ

「「・・・」」
不敵な笑みが乗る顔2つと、わくわくとした顔1つが見つめ合う

サトシとシンジは、今、バトル会場から離れた位置にあった
古いフィールドにいた

「・・・正直な話、助かったかも」
「? は?」
「や〜、な? ピカチュウが、もう、疼いて疼いてしょうがないらしくてな? カビゴンも、もうやる気満々なんだよな?」
「・・・は?」
「カビゴンとやるの、シゲルも嫌がるしさ〜、ジュンはもっと無理とか言うし、お前言ってくれて助かった! や〜、オーキド博士とかケンジとか、チビ達預かるからあいつ何とかしてとか言って来てな〜、誰か相手してくれないかって思ったけど・・・シンジ、マジありがとう! 本当助かった!」
「・・・」
は、い?



「「「「「「「・・・」」」」」」」
「あ〜、そうだった・・・」
「ジュ、ジュン?」
「や〜、サトシに言われたんだよ、お前とのバトルに、カビゴン出していいって聞かれてよ〜・・・カビゴンって、サトシの裏ボスだろ? 正直、あいつのカビゴンとやるって気が重いんだよな・・・リザードンもだけど・・・ピカチュウも今、猛烈にストレス溜まりまくってるらしくてな・・・10万ボルトが、何かもう雷じゃねぇ? ってのが感想?」
「「「「「「・・・」」」」」」
おおう・・・

そ、そうだった・・・ピカチュウ、トーナメント出れないからすんごく、拗ねてるとか、サトシが困り顔してたっけ・・・

涙目で拗ねる、ピカチュウに謝り倒すサトシが記憶に新しく残っている

シンジ・・・ご愁傷様・・・

シューティーも、ケニヤンも、目をそらす
サトシのカビゴンがいかに強いか・・・彼らもその目で見ているから、シゲルやジュンの気持ちは分かる


「・・・ふん、簡単に勝たせるか!」
「分かってるよ・・・全力でやろうぜ?」

くいっと帽子のツバを持ち、にっと不敵な笑みに真剣な瞳へと変わる
オーラもさっきまでとは違っていた

ビリリッと静電気が走り抜ける

ボールを高らかにどちらも投げた

更新日:2016-09-01 12:50:08

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