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小説

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【中学生一年 八月】 夏休み part 3

灰原がアメリカへ飛び立ってから二週間……
俺が危惧していた通り灰原は十日たっても帰って来なかった──。

(まったく、あいつ、いつになったら帰ってくるんだよー。
「帰ってきたらね」なんて俺を期待させておいて、帰ってくる気配がねーんだからな。
……まさか夏休み中、帰って来ない気じゃないだろうな)

灰原は「十日間だけよ」と言ったが、研究にキリがつかなきゃ帰れるわけがないことを、
俺だって薄々気づいていた。

あー、灰原に会いてーな。
あいつに会ったらすぐに抱きしめて熱くキスを交わし、
ベッドに押し倒して、そのまま……。

そんなバカな妄想にふけっている自分に苦笑する。

家に一人でいると帰って来ないあいつのことばっかり考えてしまうから、
こういう時はサッカー部の部活もありがたい。

まだ午前中とは言え、すでに三十度を軽く超すような猛暑の中を、
今日もサッカーボールを相手に俺は走り回っていた。

「コナンくーん!」

サッカー部のマネージャーである歩美が俺を呼び止める。

「なんだよ、歩美」

「あのね、キャプテンが今日は午前中で部活は終わりにして、
暑いから、午後からはみんなでプールに行こうだって……
コナン君もいくでしょ?」

「俺、パス」

「えー、コナン君、なんで行かないの?」

俺はとても機嫌が悪く、今子供と一緒にはしゃぐ気分じゃないからだ。

そうは言ってもまだ中学生だろうが上下関係には厳しい体育会系の連中だ。
中身は二十三歳でも表向きは中学一年生であるから、行かないとなるとこれまたうるさくて、
キャプテン命令に簡単に逆らえるわけもないのだが……。

更新日:2015-07-13 13:38:14

コ哀のふたり~中学生編 【名探偵コナン二次創作】 修正作業中