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いきなりのことで
side朔
駅までの暗く、静かな道を俺は麻央と二人で歩いていた。
さっきひなに告られて頭の中は未だ、混乱してる。
馬鹿な俺には、ありがとうなんてそっけない返事しかできなかった。
いや、気を持たせたとこで傷つけるだけだ。
ずっとあいつと一緒にいて、傷つけるとか俺どんだけ最低だ。
「なぁ、朔。」
「ん?」
ずっと黙っていた麻央が口を開いた。
「最初はお前ライバル心むき出しだったよな。」
「は?」
「俺紺野が好きだから、みたいな?」
さらりと重要なことを口にする麻央。
「ちょっ!お前な!」
「朔くん顔真っ赤ですよ?笑」
「…ほんと黙れ。」
「こわー。ま、なんやかんや言って朔と仲良くなれてよかった。
ありがとな。」
「……は、お前さっきから何言ってんの。」
麻央の顔が切なげに歪んだ。
なぜか今見えてるすべての景色が歪んで見える。
なんだよ、別れのあいさつみたいな。
side朔
駅までの暗く、静かな道を俺は麻央と二人で歩いていた。
さっきひなに告られて頭の中は未だ、混乱してる。
馬鹿な俺には、ありがとうなんてそっけない返事しかできなかった。
いや、気を持たせたとこで傷つけるだけだ。
ずっとあいつと一緒にいて、傷つけるとか俺どんだけ最低だ。
「なぁ、朔。」
「ん?」
ずっと黙っていた麻央が口を開いた。
「最初はお前ライバル心むき出しだったよな。」
「は?」
「俺紺野が好きだから、みたいな?」
さらりと重要なことを口にする麻央。
「ちょっ!お前な!」
「朔くん顔真っ赤ですよ?笑」
「…ほんと黙れ。」
「こわー。ま、なんやかんや言って朔と仲良くなれてよかった。
ありがとな。」
「……は、お前さっきから何言ってんの。」
麻央の顔が切なげに歪んだ。
なぜか今見えてるすべての景色が歪んで見える。
なんだよ、別れのあいさつみたいな。
更新日:2013-05-21 23:36:41