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交わる


その日授業中。
あたしにとっては苦痛でしかない時間。


「それではこの問題を答えなさい。
 じゃあ、森川さん。」

「E=mxc^2 です。」

「はい正解。
 皆さん覚えてくださいね。」


・・・さっすが涼香。
あんなのどうやったら覚えられるんだろう。

あの人は見た目を裏切らない秀才。
それでいて美人でスタイル抜群。
そりゃあ嫌でも男は寄ってくるよねって感じ。


そういえば圭祐って人とどうなったんだろう。
まだ付き合ってんのかな?

あたしの予想で
涼香の本命は圭祐くんだと思う。
所詮勝手な勘だけど
結構当たるんだよねー・・・


「美有?」

「わっ・・・
 なんだー涼香かぁ。」

「なんだーじゃないし。
 もう授業終わりましたけど?」

「え 嘘!」

「ほんと。」

チャイムの音も全然気付かなかった。
今日はぼーっとしすぎだ。

「美有さん?」

「あーはいはい。」

「もうすぐクリスマスだね。」

「え、もうそんな時期かー!」

・・・早いな。
ということはここに転校してきて
3ヵ月くらい経ってるんだ。
あっという間だったなぁ。

「涼香は彼氏くんとデート?」

「は 何で?」

「何でってクリスマスだからじゃん。」

「あぁ・・・」

「デートしないの?」

「うん。」

「何で!!」

「いや、そもそも自然消滅っぽくない?
 今まで結構長い間 何の関わりもなく過ごしてきたし。」

「えぇー」

もったいないな。
せっかく彼氏いるのに。





いいこと思いついちゃった♪


更新日:2012-12-31 17:34:30

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