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初めて恋をした日 10

■ CHANGMIN See

僕を見て、我慢できなくなるユノヒョンに。
こうして、ちょっと荒っぽく押し倒されるのも、すごく、好き。

ユノヒョンは、僕の体にいっぱい口付けて、もう、硬くなってるそこも・・・撫で回したあとで。

ごめん、ね。言いながら、僕を見つめて。
腕を取って、背中に手を回して、引き起こす。
せっかく、ご飯作ってくれたのに、先に食べないとね。

ユノヒョンのこういうところが、僕には理解できない。
その気になってるなら、そのままいってくれたらいいのに。
気に入らなくて、じっと見つめてたら、どうした? って。
本当に、ユノヒョンは・・・僕のこと、わかってない。

支度、しますね。言って立ち上がると。
ああ、ありがとう。ユノヒョンは僕の手を名残惜しそうに離す。
わかってないんだから。

ちょっとムッとしながら、ご飯の支度をしていると。
ユノヒョンが僕を後ろから抱きしめる。
「なんか・・・怒ってるの?」
怒ってるのじゃ、ないよ。あなたは本当に。
僕を夢中にさせて、同じくらい傷つけるのが、うまいね。
無視してたら、僕の名前を、何度も囁いて。
「ちょっと、待っててください。・・・あとで」
わざと、そう言ったら。
「うん、あとでゆっくり・・・ね」
言って、僕を抱きしめていた腕が、ゆるくなっていく。
・・・離れないで。とっさに、その腕を掴む。

「・・・どうした?」
「もっと・・・いっぱい」
「ん?」
「一緒に・・・いてよ」
あとは、お皿に載せるだけ。なのに、僕は。
ユノヒョンの腕を、離せない。
「もっと、ふたりで、いたいのに」
「・・・うん」
「週末だって、ふたりが、よかったけど・・・。しょうがないの、わかってる」
「・・・ごめんね」
「母さんが、くるんだ。だから、一緒にご飯、食べたかった」
「あ、お母さん、きてくれるんだ?」
「・・・ん」
なら、よかった。本当に安心したように、言うから。
わかってない。・・・わかって、ない。

振り向いて、見つめて。
抱きついて、抱きしめて。
一緒にいるのに、遠い気がするのは、僕だけ?
ユノヒョンは僕を、ぎゅっと抱きしめてくれる。

「一緒に、いるよ」
「・・・ん」
「心配、しないで。・・・ちゃんと」
「一緒に」
・・・暮らしたい。小さく、聞こえないくらいに、小さく。
声に出してしまったら、気持ちが抑えられなくて。

一緒に暮らせたら、こんなふうに、不安になったり、しないよ。
ユノヒョンのことだけ考えていられる。
だって、いつも一緒にいられないのに。
時々しか、会えないんだもん。・・・会えたって。
遠くから見つめるだけなんて、いやだよ。

僕の背中に回した腕で、背中をポンポンと叩いて。
一緒に暮らせたら、楽しいだろうな。
毎日、幸せだけど。

俺は、構わなくても。
チャンミン、お母さんに、相談できる? 冷静に、そう返されて。

俺はね、チャンミン。
こうして会えるだけで、幸せだよ。僕の頬を、両手で挟んで。

一緒に暮らせたら・・・もっと幸せだけど。
チャンミンが家にいたら、俺、大学もバイトも行けなくなりそう。
離れたく、なくて。

見つめ合って、口付けを待つ僕の。
おでこに、優しい口付け。
ご飯、食べよう。お腹すいた。微笑むユノヒョンを。

やっぱり、独り占めしたい。一緒に、暮らしたい。
そう、強く思う。


更新日:2013-05-14 07:10:50

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