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第二章、思い出4

卸本町の蜃気楼、パターン2(過去からの訪問者)オリジナル
http://blogs.yahoo.co.jp/kome125/folder/1515515.html



大変な人が、過去からやって来てしまった現代に、


良子は目くじら立てて、昔働いていた会社に出向いた。


社内の扉を勢いよく開けたら、そこでうたた寝をしていた、


会社で一人だけの、留守番係の女の子が、「おぉ~!」っと言って、


飛び起きたのであった。


早速この三人は、地下室に行き物置を開けた。


時、すでに遅し..。


春菜、「残念..」と、呟いた。


鼻息が荒くなる良子は、「何が残念よぉ#!、行かせないからね#!、


過去なんかにはもう#!」。


春菜、「こう言う時、以心伝心出来るのは損ね!」。


直子、「どうなってるのよ#!も~..」。


良子、「こっちが聞きたいわよ#!」。


春菜、「ここで喧嘩していても、しょうがないよ!」。


良子は、直子を指差して、「これどうするの?」。


春菜、「この現代に、放り出す訳にも行かないでしょ!」。


良子、「じゃあ、どうする?」。


春菜、「取りあえず御殿の、何処かに仕舞って置こうよ!」。


良子、「御殿て何処の事言ってるのよ#?」。


春菜、「柿本城..」。


取りあえず..、


会社に連れて行く事になった。


地下室の階段をポツポツ上る三人、社内を抜けると先ほどの若い女性が、


何も言わずに、不思議そうにこちらを伺っていた。


すると春菜は、デスクに置いてあった、


ラジオを持って、「このラジオ、叩くとスイッチが入るよ!」と、


ラジオを叩いて見せた。


勢いよく鳴り響くラジオに、その若い女性は、「あ..有難うございます」と、お礼を言った。


そして良子が、「ねぇあなた、地下室で物音がしたら、


人生を切り開けるチャンスよ!」と、言って立ち去った。


留守番の若い女性は、ただ首を傾げるだけであった。


柿本クリエイトに連れて行くと、皆さん呆然としていた。


洋子、「なんだい、今度来たのは、春菜みたいな素直な子では無い様だね..」。


圭子、「逆に最悪なのが、扉からやって来た様だけど..」。


呆れて、ため息を付く旧昭和44年組みだった。


たまたまここに居た春実が、「こ..これが昭和44年の、


生お騒がせギャルかいな!、頭グリグリパーマで、ピンクのカーデガンとは、


レトロ屋の軒先に立たせて置きたいのぉ、ワハハハハハ!」。


すると突然、里美がこのフロアーにやって来た。


里美は直子を見た瞬間、「ウヲォ~!!」と、


叫んで、「今となっては、天然記念物だねこりゃ~!」。


良子、「誰が里美に連絡したのよ?」。


春菜、「私..。


だって会社の総監督に、真っ先に一方入れないと、


後から知れると、大変だもん!」。


里美、「なんだい!春菜、こんなタイムスリップ友達連れて来て、


もうちょっと、マシなタイムトラベラー居なかったのかい?」。


春菜、「私の友達では有りません#!」。


春実、「春菜、冗談真に受けては、駄目であるぞ!」。


直子、「誰?このデブ」と言って、ふて腐れた。


それを聞いた里美が、「春実#!、何処かの寂しい高齢の大富豪に、即刻売れ#!」。


春実、「幾らで?」。


里美、「300万」。


直子は急に激怒して、「私の値打ちが300万だって#!、冗談じゃないわよ#!、


三億は見積もって貰わないとね#」。


更新日:2012-04-26 17:03:14

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