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黒幕は誰だ?

「大事な話とは?」

取り敢えず、5人を連れて、初めの町と最前線と中間距離にある孤高岬と呼ばれる、断崖絶壁の上にある記念碑みたいなオブジェの前に集まる。
序でに主要3ギルドの代表3人もいるわけだ。

「取り敢えず、三人には結果報告を。
結果から言えば、あのボスは倒せた。
ちなみに、一番最初のボスは300万ダメージ与えても死ななくて、別れるまえは無敵だったみたい。
あ、ちなみに、ドロップアイテムはこれ。
倒した報酬と経験値は僕とマルベルが貰っちゃった」

三人はそれぞれでアイテムを見遣る。

「それで、マルベルは?」
「うん、マルベルは瀕死の重傷をくらって今、入院中」
「瀕死?
攻撃を食らったのか?」

アリスが驚いたように僕を見た。

「正確に言えば、僕のジャベリンの爆風に巻き込まれた。
あのタコ野郎がマルベルを引っ捕まえてね」
「至近距離であの爆風を受けたの?」

愛が眉を潜ませて僕を見た。

「うん」
「そいつは、ありえん話だぞ」

そう言ったのは勇だ。

「うん、“ありえない”話しさ。
ジャベリンの直撃は100万。
爆風でも場所によるけど、近ければ、最大で99万は確実に受ける」
「あいつのHPじゃ爆風範囲の一番淵に居ても即死だろ?」

雪見がバカ言えという顔で僕を見た。

「うん、そうだよ」
「では、君の話はおかしいじゃないか」

グラハム・マキシムが唸るようにしていう。

「ああ、そうだよ。
だから、こうやって君達に話してるんじゃないか。
100万の攻撃力を持つジャベリンを受けてもHPが1残って死なない」
「偶然、なわけないよね?」
「防具とかそう言うのたまたま防げた的な?
まさか!
言っておくけど、“彼女の防具は破損していなかった”て言うのは確かだよ。
僕が彼女を治療するときのパラメーターには彼女の防具の消耗率は5%ぐらいだったからね」

ちなみに、消耗率が0だとノーダメージ、100%だと破壊された状態だ。

「アイツ、なんか隠してるな」

そう言ったのは雪見だ。

「私も、マルちんは前々から怪しいと思ってたのよね」

それに賛同するは結城である。
5人が全員腰の刀に手を添えた。

「ちょ、ちょっと君達!
自分たちの仲間だろ?
その程度のことで疑うのかい?」

アイザックが慌てて言った。

更新日:2012-06-04 18:49:42

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