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おわりに (自律に向けて)

 さぁ、交流分析の7分野、いかがでしたか?

 納得いきました? 少し怖かったですか?
 でも、「なんだか面白そう」って思った方が多いことと思います。
 人間のココロって、自分自身が持っているものだからこそ、興味があるし、考える事ってとても楽しいですよね。

 「自分はなんでこんな事を考えたんだろう?」
 「自分はなんでこんな感情になったんだろう?」
 「自分はなんでこんな行動をとったんだろう?」

 これらを思う時、この思考・行動・感情の源になっているものはなんだろうと考える時、交流分析はとっても有効なツールとなります。
 そして、自分のパターンを知る事が出来てくれば、自分の人生脚本が漠然と見えてきますね。
 そこまでくれば、その脚本パターンから抜け出す、いや、新たな脚本に書き換えればいいのです!

 自分の脚本を知って、そしてそれを書き換えるとき、人は、ひとつの決断をします。

 「私は、自分の責任においてこの脚本を作り上げた。だから自分の意思でこの脚本を書き換え、自分の責任においてあらたな人生へ向けて歩き出せる様、自分自身を成長させていきたい」

 こういう自律性を養う事が、実は交流分析の最も核となるものなんです。
 小さい子供は、大人なしには生きていけません。だから必然的に大人を見ながら生き、そして大人と反応(交流)しながら育っていきます。
 だとすれば、人はえてして「親が私をこういう人に育てた」という観念に囚われがち。
 しかし、交流分析を知ると、人は幼心に「私はこう生きよう」と自分自身で決断して生きてきた事に気付きます。

 そう。自分で決断したのです。

 そこに気付いた瞬間に、人は自律への道を歩み始める。
 その瞬間に大きな「成長」をした。

 こう考えられますね。 

 交流分析というのは、その為の気づきの道具である、という大原則を、最後にお伝えして筆を置きます。

更新日:2009-01-10 12:58:01

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対人関係の心理学【交流分析】って、どんなもの?