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挿絵 419*314

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 この物語の主人公、その者の名は劉備ガンダム。
彼は幼き頃、幽州の地にて老師盧植ジムキャノンの元で、後の翔国当主となる公孫瓚と共に武芸に励む日々を過ごした。
 そしてやがて訪れた戦乱の時―。
兄弟子であった公孫瓚は乱世の世を憂いて自ら立ち上がり、民の未来を背負い国を起こした。
一方劉備はどの国にも加担することなく三璃紗を旅して回りながら、軍のしがらみに囚われずに目に留まる人々を守りながらいくつもの戦に介入した。
彼は公孫瓚のように決して表立って活躍することはなく、その名が知れ渡ることはなかったが、三璃紗の多くの戦う力なき民達の間では英雄として静かに語られる存在となっていた。

 この物語は、そんな彼が三璃紗全土に知れ渡る英雄の一人となる物語―。
長きに渡る戦いの末、三つの大国が等しく力を持つことで均衡が生まれ、それが抑止力となり平和が保たれた三璃紗。その平和が長く保たれることは適わず・・・三璃紗に住まう多くの者達のあずかり知らぬところで、今まさに脅かされようとしていた・・・。

 今ここに異説の扉は開伝す―。

更新日:2011-08-20 12:35:30

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